防災コラム

[しずおか防災人] 被災地想うキャンドルナイト OurBuddy44

Profile

しずおかおちゃっこ会副代表

小澤 賢広さん

「しずおかおちゃっこ会」は、東日本大震災が発生した2011年から福島県を中心に、静岡県に避難してきた人たちとの交流・親睦を目的に発足。

交流会の様子(2020年11月・静岡市)

交流会の様子(2020年11月・静岡市)

東日本大震災から10年。わたしたちは、あらためてこの節目を防災・減災について皆さんと考えるキャンペーン「10年ココカラ」をスタートします。

 東日本大震災が発生した2011年から福島県を中心に、静岡県に避難してきた人たちとの交流・親睦を目的に発足した「しずおかおちゃっこ会」の小澤賢広副代表に、震災から10年たった活動の現状や課題、2021年3月11日に静岡市で開催する追悼イベントについて聞きました。

 震災後、多くの方が故郷を後に、見知らぬ土地に避難しました。出会ったきっかけはつらくても、「静岡に来てよかった」と避難者の方に感じてもらえるようにと月に一度の交流会を始めました。現在、避難者11人、本県支援者8人のメンバーで活動しています。
 交流会も2月で115回を数えました。茶菓子を持ち寄っておしゃべりを楽しんだり、県内の名所巡りをしたりして、助け合うコミュニティーをつくっています。また、福島の沿岸部を中心に被災地を視察し、静岡の人たちに現状を伝える活動にも力を入れています。

■希望の灯り届ける

活動の中でも深い意義を持つのが毎年3月11日に行う追悼行事です。被災地に希望の灯りを届けたいと、キャンドルナイトを開いています。昨年はコロナ禍で中止となりましたが、10年の節目となる今年は葵区の常磐公園で午前10時から実施予定です。LEDキャンドル2000個を並べるので、手伝ってくださる方を募集しています。公園では10時から日本三大まんじゅうの一つ柏屋の薄皮まんじゅうなど福島のグルメをそろえた福島県産「コマカツセレクトショップ」を開催。また写真展を同区番町市民活動センターと同駒形通りの静清信用金庫駒形支店で開催します。

■震災を風化させない

震災を知らない世代にあの日の出来事を伝え、記憶の風化を防ぐことが重要です。福島では今でも時間が止まってしまった場所があります。今回のイベントを「震災は終わっていない」という事実を多くの人と共有し、災害を自分事として考える機会にしてもらいたいと思います。