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高校生防災特集

MY防災

Group Discussionグループディスカッション

見えてきた10代の防災

生徒たちが取材結果を持ち寄って開いたグループディスカッションでは、
さまざまな発見や学びが報告されました。

  • 保久上・奥村班
    ○保久上・奥村班
    被災者の支援では「傾聴」が肝心だと教えられた。ただ会話するのではなく、相手がなぜそういう話をするのかを理解しながら必要なサポートを探っていくという。私たちには難しいと感じたが「助けようと気負わず時間をかけて接すればやがて心を開いてくれるようになる」とアドバイスされたので、自然体で向き合おうと思った。
  • ○望月・遠藤班
    ○望月・遠藤班
    高校生活ではあまり感じないが、社会に出ると男女差があり、避難所運営などで問題になっていることを初めて知った。若いころから男女が平等な立場で災害に立ち向かう意識を持つ必要があると感じた。
  • 青木・岸班
    ○青木・岸班
    市民トリアージは、自分ではできるかと不安になった。自分の判断が間違っていて後で状態が悪くなったらと考えると怖い。でも、治療の優先順位を付けなければ、より多くの人が命を失うことになるので、正しい知識を学び、勇気を持って取り組むのが大切だと思った。
  • 瀬尾・池ヶ谷・栗田班
    ○瀬尾・池ヶ谷・栗田班
    他の県と比べると、若者も参加できる防災訓練などが少なく、静岡県の防災にまだ足りない部分が多いことも分かった。
    SNSの使い方にも注意が必要。友達から回ってきたからといって、確認せずに拡散すると、被災地に迷惑がかかる。混乱している時だからこそ、正確な情報を手に入れることを心掛けたい。

高校生の提言 明日からの
防災

【あいさつから始めよう】
地域の人と顔見知りになることが災害時に役立つ。普段のあいさつに加え、地域のイベントなどにも積極的に参加して、身の回りの人たちを知り、自分のことを覚えてもらおう。
【防災訓練を変えていこう】
防災訓練を若者も参加したくなる形に変えてもらおう。毎回、同じ内容だと災害時にできることが限られる。「若い人は防災に興味がない」と決めつけないで、訓練内容を決める時から高校生も参画できれば、参加証をもらいに行くだけの訓練が、実践的な訓練に変わるはず。
【家族と防災を話そう】
家族と防災について話そう。家の耐震や備蓄のこと、避難する場所、連絡手段の確認などやっておくことはたくさんある。スマホの防災アプリなどを家族で活用すれば、いざという時にあわてず、安全な行動ができる。

地域防災での活躍に期待

静岡大学防災総合センター長
岩田孝仁教授

高校生の防災意識アンケートで、防災訓練参加率が「必ず」「時々」を合わせると8割に上ったのは頼もしく思います。防災意識の高い静岡県ならではの結果でしょう。
 高校生は体力、判断力とも大人と遜色がないので、災害時には力仕事はもちろん、会員制交流サイト(SNS)によるネットワーク構築支援など、さまざまな活躍が期待できます。ただ、気になったのは、東海地震や南海トラフ地震が起きたら、自分や家族が「死んでしまう」「けがをする」という回答が過半数を占めたことです。自分や家族の身を守るために、大人と一緒に何をしたら良いかをもっと掘り下げて考えれば、不安は軽くなるのではないでしょうか。
 高校生が地域の防災関係者の話を聞くという今回の活動は、大人が何を考えているかを知り、自分たちの役割を考える良い機会になったのではないかと思います。今後、地域の防災ネットワークの中心になってもらえたらありがたいですね。

[ TeamBuddyイベント ] 秋のイベントに向けて活動中!

静岡大学学生防災ネットワーク、県立駿河総合高、静岡新聞SBSが手をつなぎ、若年層の防災意識向上を目指して活動を始めました。目標は同世代や若い家族に興味を持ってもらえる企画やイベントを生み出すこと。先日のキックオフミーティングでは、従来の防災・減災の枠組みを超えた新しい形の備えについて、さまざまな意見が交わされました。現在、秋のイベント開催に向けて活動中。楽しく学べる防災にご期待ください!

静岡大学ネットワーク

日常のなかでの防災啓発、個人の防災力向上を主眼においた活動をしている学生サークルです。

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