防災コラム
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オレンジ色の服を着るだけでもいい OurBuddy 04 ※2018年12月掲載。2020年6月現在、津波フラッグは赤と白の格子に統一されました
Profile
一般社団法人 防災ガール代表
田中 美咲さん
1988年生まれ。2013年任意団体「防災ガール」立ち上げ。2015年一般社団法人化
http://bosai-girl.com
オレンジ色の服を着るだけでもいい
「防災ガール」は津波防災の普及啓発プロジェクト♯beORANGE(ハッシュビーオレンジ)に取り組んでいます。 レジャーやスポーツで海岸にいる人たちは、ラジオやスマートフォンなどからの避難情報の入手が難しいことがあります。
この活動ではオレンジ色の旗を津波避難ビルやタワーに掲げ、こうした人たちに向けて緊急時に避難する場所を分かりやすく示す取り組みです。 実際に津波がきたことを想定して避難訓練も行います。
「静岡は防災対策が進んでいる」とずっと聞いてきたので、人によってずいぶんと意識に高低があるなと、今年9月に下田市の吉佐美大浜海水浴場で行った避難訓練で感じました。 日常生活での防災意識は高いと思いましたが、観光地のビーチでの防災活動となるとまだまだやれることがあるなと。 この分野は研究者や行政、消防団、ライフセーバーの方々は熱心に取り組んでいます。 企業や地域住民を含めて主体的にさらに広くやりたくなるようなオシャレで分かりやすい防災企画を「防災ガール」も一緒になって仕掛けていけたらいい。 やらされるのではなく参加して楽しく、それでいてきちんとコンセプトが伝わるような企画づくりを目指しています。
オレンジ色を見たら津波防災を想起する状態になるのがこのプロジェクトのゴール。 まずはオレンジ色の服を着てみるだけでもいい。 静岡名産のミカンの色と同じオレンジ色の旗が海辺で翻るのを見かけたときだけでなく、普段から身の回りでこの色を見かけたら津波防災を思い出すきっかけになればいいなと思っています。
ビーチでの避難訓練はこれまでに愛知県田原市、高知県高知市で実施しました。 今後は静岡県沿岸部全域で活動してオレンジ色の旗を広めていく予定です。