防災コラム

平時も災害時も地域支える「かまどベンチ」

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災害時の炊き出し用に活用できる「かまどベンチ」設置に向けた打ち合わせが9月11日、静岡市清水区の清水船越堤公園で開かれました。地域と福祉が手を結び、障がいの有無や世代を超えて「誰一人取り残さない社会」を育む、新たなインクルーシブ(多様性と包摂性のある)防災拠点をつくり出します。

船越堤公園のカフェ「そらのクジラ」でベンチ設置に向けた意見を交わす江原准教授(左)と地元の関係者ら=静岡市清水区

船越堤公園のカフェ「そらのクジラ」でベンチ設置に向けた意見を交わす江原准教授(左)と地元の関係者ら=静岡市清水区

平時は憩いのベンチ、非常時は調理用かまどになる「防災かまどベンチ」作りが進んでいます。

公園カフェ横に 施設と共同製作

静岡県立大短期大学部社会福祉学科の江原勝幸准教授が代表を務める静岡市の西豊田学区地域支え合い体制づくり実行委員会は民間の助成を受け2024年度から、西豊田小や豊田中など同学区内に5基設置してきました。この7月には駿河総合高と敷地内の静岡北特別支援学校南の丘分校生とともにグラウンド脇で製作。江原准教授は秋祭りなどで“平時使い”するのも珍しい試みとした上で、「かまどベンチを手作りするプロセス自体を楽しみ、完成後も常に使っていくことが大切」と意義を語ります。

本年度2基目は、船越堤公園内のカフェスタンド「そらのクジラ」を運営するパークラフツ合同会社・柚木康裕代表社員CEOの協力のもと、カフェ隣接地に決定しました。地元清水区の心身障がい者施設ともの家の施設利用者らが10月から11月にかけて、れんが積みなどに当たる予定。滝戸恵美施設長は「普段の仕事だけでなく色々な経験をして、まちや地域ともつながってほしい」と期待を寄せます。

完成後は防災キャンプも

ベンチの完成後について柚木さんは「食は取り組みやすく説得力がある。公園という日常の風景に防災拠点を重ねていきたい」と、カレー作りや防災キャンプの実施に意欲を見せます。実行委では11月に他の小学校で3基目、来年3月にはこれまでのかまどを利用した炊き出しイベントなども計画しています。

コンクリートの土台づくりや赤れんがの積み上げを行い、絵やペイントを施して仕上げる2口の「防災かまどベンチ」

コンクリートの土台づくりや赤れんがの積み上げを行い、絵やペイントを施して仕上げる2口の「防災かまどベンチ」