防災コラム

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避難とは「難を避ける」行動 OurBuddy41

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災害対応NPO「MFP」代表

松山文紀さん

近年、梅雨から台風シーズンにかけて水害が全国各地で発生しています。新型コロナへの感染対策を考慮した避難所のあり方などについて、静岡市の災害対応NPO「MFP」の松山文紀代表に聞きました。

「自分の命を守る避難行動を」という呼び掛けをよく耳にしますが、「避難=避難所への移動」ではありません。自分が置かれた状況に即した「難を避ける行動」が避難です。地域の施設で住民全員を収容することは困難です。自宅に残ることが危険な場合は、その場を立ち退く避難行動が必要です。適切な行動の判断には事前にハザードマップで身の回りの災害リスクを知ることが欠かせません。
 現在各自治体でコロナ感染対策を考慮した避難所のあり方が検討されていますが、インフルエンザやノロウイルスなどの感染症対策と同じく、コロナだから、ということよりも、密を避ける環境整備と避難者自身の手洗い等の取り組みが重要です。

エリア分けで対応

認定NPO法人全国災害ボランティア支援団体ネットワークが提供している「新型コロナウイルス避難所生活お役立ちサポートブック」は「避難所には必ず感染者がいる」という前提の下、一般市民でも実行可能な感染症対策を紹介しています。この中で強調されているのが「感染疑いの人を差別しないこと」です。避難所は家に住めなくなった人が命をつなぐ場所です。そこで差別が行われたら本末転倒です。マスク着用、手洗い、消毒の徹底と、体調不良の人と無症状者とのゾーニング(居住空間の区別)で感染拡大防止は可能です。

住民自身で考え行動

防災について地域で講演すると、避難所運営は行政がやってくれると誤認している市民の多さに驚きます。運営主体は避難者自身です。自治会の防災訓練などで、地域の災害リスクを確認し、どのような対策が必要か考えましょう。ハザードマップ、防災マニュアルなど、考えるための材料は数多く用意されています。女性や子ども、障がいを持つ人たちも議論の輪に加え「考える防災」を実践してください。