防災コラム

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[しずおか防災人] マンションのトイレ問題と「備災」訴え OurBuddy 33

Profile

Wooマンボープロジェクト代表

浜田 晴子 さん

サーパス草薙運動場前管理組合理事長。ふじのくに防災士、防災士の資格を持つ。
本職は診療所の医療事務員。1児の母。静岡市在住。

女性の視点からマンションの防災を変えていきたいと、今年4月に始めたのが「Wooマンボープロジェクト」です。災害用トイレのみで1週間暮らすチャレンジを行った体験などに基づき、災害に備える「備災」の大切さを広めています。

マンションは建物や設備を共同で維持管理する義務があるため、防災も戸建てと違う点が多くあります。そこで昨年9月から5回にわたり、自宅の分譲マンションで住民同士の交流を兼ねて防災講座を開き、防災ゲーム「クロスロード」を体験したり、災害時のトイレ問題について専門家の話を聞いたりしました。防災や設備の知識を共有し、いざという時に話し合いの軸がぶれないようにするためです。

また、停電時などマンションのトイレが使用できない場合、どんな生活になるのかを体験しようと、今年2月、夫と2人で1週間、携帯トイレを使って暮らしてみました。その結果、携帯トイレさえ備蓄してあれば、排せつを我慢しなくて済み、非常に気が楽だと実感しました。一方、汚物ごみをかさばらせない工夫も必要だと分かりました。

これらの経験を他のマンションの方にも伝えようと、9月には静岡市内でマンション防災シンポジウムを開きました。
私がマンション防災に関心を持ったのは、マンション内の組織である管理組合の理事を務めてからです。マンション管理や防災について勉強するうち、女性でも真剣に自分のマンションの将来を考え、声を出し、行動しなくてはと気づき、3年前、管理組合理事長になりました。

災害時の生活の快適性を考えたり、地域の方々と交流して情報交換をしたりするのは、女性の得意分野ではないかと思います。自分たちのマンションと地域は、自分たちで守りつなぐという考えに共感してくれる方を増やしていきたいです。