防災コラム
非常食のポイント、親子で学習
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静岡市立西豊田小PTA(今橋泰晴会長)はこのほど、静岡新聞社・静岡放送の防災・減災プロジェクト「TeamBuddy」と連携し、「楽しく学ぼう!誰でもできる災害への備え」と題して防災研修を行い、親子40人が非常食の備蓄のポイントを学びました。
講師は、食の備蓄定期宅配サービス「BuddyBox」を監修するマックスバリュ東海の管理栄養士原田愛さんが務めました。原田さんは「長持ちする非常食を買い置きしていても、賞味期限が過ぎてしまい、無駄にしてしまったことはありませんか」と問いかけ、賞味期限を忘れない方法を親子で考えるグループワークを行いました。参加者からは「商品に賞味期限を大きく書いておく」「スマホのカレンダーにメモしておく」などの意見が出ました。
食べた分を買い足す
原田さんは、BuddyBoxのコンセプトでもある、日常食を少し多めに買い置きし、賞味期限が近づいた食品から食べ、減った分を買い足す「ローリングストック」という備蓄法も紹介し、「日頃から賞味期限を確認するくせがつきますし、食べ慣れた味なら非常時も安心して食べることができます」と利点を説明しました。
また、災害時は水道・電気・ガスが使えなくなる可能性が高いことから、「水道が使えないと、食べ終わった後の食器を洗えず衛生状態が悪化する恐れがあります」と指摘し、「自立式のレトルトタイプなら皿が不要な上、食べ終わった後は丸めて捨てることができるので、缶詰に比べてゴミが減量できます」と工夫を説明。また、BuddyBoxはタンパク質、炭水化物、ビタミン、ミネラルなどの栄養バランスを考えて商品を構成したことや、温めなくてもおいしい食品を選んだことを紹介しました。
食品を無駄にしない
参加者はBuddyBoxに入っている食品の試食も行い、コーンスープなどに「おいしい」と舌鼓を打ちました。娘2人と参加した田上真矢さん(42)は「ローリングストックは食品を無駄にしないので良い方法ですね」と話しました。
同小では防災教育の一環として、児童が各家庭から非常食を1食分持参する取り組みを行っていることから、PTAが今回の研修を企画しました。非常食について学んだ後は、市民団体が制作した「しぞ〜か防災かるた」を使って、かるた大会を行い、防災の心得を身につけました。